AFC アサヒファミリークラブ

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VOL.11 [札幌、阿寒]

『阿寒に果つ』
渡辺 淳一

 渡辺淳一の自伝的小説。「婦人公論」に1971〜72年まで連載し、73年に中央公論社より刊行された。ヒロイン時任純子は札幌南高校の2年生。美術展に出品・入選し天才少女画家と評され、友人らとつくる同人誌では文才も発揮する。同級生の田辺俊一は誕生日の前日、教室の机の中に手紙を見つける。国語の教科書にはさまれた純子からの誘いに、田辺は指定されたすすきのの喫茶店に向かう。つきあいが始まり、「今夜六時に図書館でまた会いたいわ」などとささやかれもして、二人はしだいに距離を縮めていく……。(若き作家の章)

 自分の感性に挑み続け、阿寒で果てたとき、純子は18歳だった。作品は田辺、カメラマン、画家、記者、医師、姉、と彼女をめぐる6人の視点からたどる。

 渡辺は彼女の没後20年を経て、ようやく筆をとったと伝えられている。75年には五十嵐淳子、三浦友和の配役で映画化された。荒巻義雄『白き日旅立てば不死』(早川書房・72年)では、加納純子として描かれている。彼もまた同級生だった。

 この4月、北海道立文学館では特別展が開催される。絶筆となった油彩「阿寒湖風景」が初公開されるという。彼女が最後に見つめていたものは何だったのだろう。

成田康子 (札幌南高等学校図書館司書)

VOL.14 [上富良野町、北海道大学]

『雪』
中谷 宇吉郎

VOL.13 [陸幌町(架空の町、通称「オーロラ町」)]

『北海道オーロラ町の事件簿 町おこし探偵の奮闘』
八木 圭一

VOL.11 [札幌、阿寒]

『阿寒に果つ』
渡辺 淳一

VOL.10 [登別、旭川]

『向田理髪店』
奥田 英朗

VOL.4 [静内、帯広]

『静かな大地』
池澤 夏樹

VOL.3 [M市(室蘭)]

『猛スピードで母は』
長嶋有

VOL.2 [U市(夕張)、函館市、札幌市、小樽市、釧路市]

『北帰行』
外岡 秀俊

VOL.1 [今金町、せたな町]

『花埋み』
渡辺 淳一


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