『北海道遺産ジンギスカン応援隊』は、北海道遺産にも選定されている大切な食文化=ジンギスカンをより多くの人に広め、次の世代にも継承していくことを目指して誕生した市民による任意団体。結成以来、歴史や地域ごとの特色の継承、食べ方の提案、イベント開催などを通して、北海道民のソウルフードを応援してきた。
「実際はそんな堅苦しい団体ではなくて、ジンギスカン好きなら誰でも無料で参加できる、お祭り的な気軽な集まりです(笑)。隊員の皆さんにお願いしているのは、できる限り頻繁にいろいろな場面でジンギスカンを食べて、口コミやブログ、フェイスブックなどで発信してもらうこと。つまり『おいしく食べて一緒に盛り上げましょう!』ということなんですね」。そう説明してくれたのは、昨年7月から隊長を務める本田美穂子さんだ。
大勢の会員が集うフォーラム&パーティーや幼稚園を巡回する食育セミナー、出張講座など、趣向を凝らしたイベントを多面的に展開。「地域やご家庭ごとに流儀があるのも、ジンギスカンの面白いところ。野菜をたくさん食べられるので、幼稚園児のお母さんたちにも好評なんですよ」。
そして来月は2回目となる一大イベント「ジンギスカンフェスティバル」を開催(詳細は右ページを参照)。「道内各地のご当地ジンギスカンをその場で食べ比べできるのがポイントです。野外で食べるジンギスカンはやっぱり格別。誰でもご参加いただけますので、みんなでワイワイ鍋を囲みましょう!!」。
ネットから簡単に入隊OK。特典いろいろ、参加無料です。
【ジンギスカン応援隊】
宗教にかかわらず食べられることから世界中で親しまれているオーストラリア産のラム肉。そのやわらかくまろやかな味わいは、欧米でも人気の高い高級食材になっています。
日本で食べられている羊肉の約7割がオーストラリア産。広大な土地を持つオーストラリアでは、羊は豊かな自然の中で飼育されています。また、厳格な安全管理・品質管理にも取り組み、牧場から加工場までの品質保証システムを確立。食の安全を見守っています。
1体が中からポカポカに
中国医学や薬膳の世界では、体を温める「温熱性食物」に分類される羊肉。最新の研究でも、他の肉と比べて、羊肉の赤身に含まれるタンパク質の温熱作用が高いことが明らかになっています。
2L-カルニチンが扉を開く
体内に脂肪を燃焼する部屋があるとします。その部屋の入場券の役割をするのが、羊肉に多く含まれるL-カルニチン。この成分は体内にたくさんためておけないため、定期的に摂取することが大切です。
3必須アミノ酸を効率良く摂取
羊肉は、体内で作れない必須アミノ酸を効率良く摂取するのに適した食材です。健康面で注目されている羊肉ですが、日々の食事メニューにバランス良く取り入れて、体のポカポカ習慣を作っていきましょう。
北海道大学大学院農学研究院
基盤研究部門畜産科学分野
応用食品科学研究室
准教授 若松純一 先生
2016年4月24日 特集140号 ※記事の内容は取材当時のものです。