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>HOME >特集一覧 >VOL153「心に響くビールを造りたい! ノースアイランドビール」(2017年5月28日)
特集「心に響くビールを造りたい! ノースアイランドビール」の表紙の写真です
クラフトビールは、かつての地ビールとほぼ同じものです。しかし現在、ビール職人の姿勢や技術によって高品質のビールが造られるようになったため、それらを評価してクラフトビールという呼び名が定着してきました。

Beer is Art!
クラフトビールは芸術作品。
ホップ鮮烈な北米風ビールを北の大地から。

江別市街地にある起業者向けビル。その一画に、ノースアイランドビールのブルワリー(醸造所)はあります。クラフトビールの魅力である、作り手の情熱と独創的な味わいを知りたくて…。取締役工場長の多賀谷壮さんに話を聞きました。

創業当時、札幌市内の小さな工房で使用していた銅の仕込み窯。今も現役で活躍しています。

ホップを利かせた北米スタイルのビール

 ノースアイランドビールのレギュラー銘柄は6種で、そのほか限定ビールや季節のビールも醸造しています。いずれもホップをふんだんに利かせた、北米スタイルのビール。鮮やかな香りと苦みが個性を放ち、全国にファンが広がっています。

 この味わいを誕生させたのが、ブルーマスター(醸造責任者)でもある多賀谷工場長です。創業前の2001年から数度、クラフトビール造りが盛んなカナダへと渡り、ビール醸造を学んできました。

 現在北海道には20近くのクラフトビールのブルワリーがありますが、その大半はドイツやベルギーなどヨーロッパ系のビールです。その中であえて北米系のビールを目指したことは、「挑戦」だったかもしれません。

 ビール造りは、水と麦芽、酵母、ホップなどの香味料を組み合わせることで、レシピは無限に広がるといいます。「Beer is Art(ビールは芸術作品だ)」とはカナダの師から授かった言葉。この教えに導かれ、「自分たちが作りたいビールを造ろう」と、多賀谷工場長たちは2003年の創業以来、各国の定番ビールを独自のレシピでリリースしてきました。

カナダでの修行を経て奥深いビール造りに取り組む、取締役工場長の多賀谷壮(たがや たけし)さん。

江別産小麦を使った格別なヴァイツエン

 その中でも特に注目されるのが、地元江別産小麦の「ハルユタカ」を使った「ヴァイツエン」です。

 「私たちは地域の産物でビール作りをすることも目標として、小麦の産地である江別市に醸造所を構えました。ですから、このヴァイツエンは格別なのです」

 フルーティーな印象と、小麦由来のほのかな酸味と甘みが余韻を残す「ヴァイツエン」は江別の幸。さわやかな飲み口に、豊穣の大地を感じます。

看板商品は、江別産小麦「ハルユタカ」を使ったヴァイツエンで、限定「江別小麦」ラベルが人気。ノースアイランドビールは同社ホームページのオンラインショップや、東急百貨店さっぽろ店、北海道どさんこプラザ札幌店でも購入できます。各330ml、500~560円。

NORTH ISLAND BEER〈ノースアイランドビール〉
江別市元町11-5
TEL 011(391)7775
http://northislandbeer.jp/


夏、ばんけいの森で楽しもう クラフトビールの祭典!

第5回 サッポロ・クラフト・ビア・フォレスト2017
7月8日(土)・9日(日)

 札幌ばんけいに、今年も全国各地のブルワリーが大集合します。20社を超える多種多様なクラフトビールと、とびきりのフードで特別な夏の日をおう歌しましょう。お得な前売り券を、実行委員会の各店舗にて販売予定。ほか当日券も有り。両日は路線バスのほか、無料シャトルバスも運行します。現在未定の開催時間等は、随時ホームページに紹介されるのでご確認を。

[問い合わせ先]TEL011(391)7775(ノースアイランドビール)
[会場]札幌市中央区盤渓410番地 札幌ばんけいスキー場
http://www.sapporo-craft-beer-forest.com/

直営ビアバーで樽生のうまさを堪能!

 ノースアイランドビールの直営ビアバー「ビアバーノースアイランド」が、札幌市中央区で営業しています。レギュラービール6種と2種の限定ビール、そしてビールにぴったりのフードも各種。達人が注ぐ、泡とビールの黄金比もお楽しみに!

ビアバーノースアイランド
札幌市中央区南2条東1丁目1-6 M’s二条横丁2階
TEL 011(303)7558
営業時間/18:00~24:00
定休日/月曜

次の夢は、江別産の大麦でビールを造ること。

2003年に札幌市内の小さな醸造所から出発し、2009年に江別市の現ブルワリーに移転。醸造設備も拡充しラインナップが多彩化しました。
1,000リットル用仕込み窯の中を、撹拌する多賀谷工場長。ビールは仕込み窯で仕込んだ後、発酵や熟成を経て1カ月ほどで完成します。

ホップを利かせた北米スタイルのビール

 ノースアイランドビールは飲み比べが楽しいビールです。江別産小麦を使った白ビール「ヴァイツエン」や、麦芽風味とアロマホップがしっかり香る「ピルスナー」は、だれにでも愛されるそう快なおいしさ。

 香りとコクと味わいが調和した「ブラウンエール」や、ビターチョコレートのようなフレーバーを醸した黒ビール「スタウト」、そして鮮烈なアメリカンホップの香りと苦みがほとばしる「インディアペールエール」と、濃厚な黒ビールにコリアンダーをマッチさせたフレーバービール「コリアンダーブラック」。いずれも多賀谷工場長たちビール職人が、丹精と愉しさを込めて造る自信作で、本格を知るビールファンを唸らせています。

「大ファンです」の声を励みにうまさを追求

 「Beer is Art」の言葉通り、クラフトビールは他の酒類とは異なり、作り手が自由に表現できるクリエーティブな世界です。だからこそ創作意欲がかきたてられ、「おいしかった」「大ファンです」の声が原動力になるそう。

 では、ノースアイランドビールが次に見すえる夢は何ですか。

 「江別市内の生産者に大麦栽培を依頼し、地元産大麦でビールを造ることです。そして地場産のビールを地域の人々に日常で楽しんでもらえるようなクラフトビール文化が江別市から根付き、いつか北海道が日本のビール王国になればうれしいです」。そう即答した多賀谷工場長。ノースアイランドビールの挑戦はまだまだ続きそうです。


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2017年5月28日 特集153号 ※記事の内容は取材当時のものです。
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