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>HOME >特集一覧 >VOL191「きっとできる、片付け」(2020年7月20日)

片付けのプロ、整理収納アドバイザーに、女性の持ち物を想定して収納してもらったクローゼット。 細かいところに、ちょっとした工夫が隠れている。このページの下にその答えが。

きっとできる、 片付け

 感染症予防で外出自粛を余儀なくされ、思いがけず自宅で過ごす時間が増えた。せっかくそんな時間ができたのだから、それを有効に使ってふだんなかなか手がつけられない片付けでもしてみよう、と思った。お世辞にも片付け上手とは言えないが、時間はたっぷりあるからできるだろう、と。

 で、やってみました!が、片付かない……。
 ああでもない、こうでもないと、いろいろな方法を考えて整理してみたつもりでも、物があふれて収まらない。箱を使って区分けをしようとしてみたら余計モノが増えたような気がして、しまいにはさっき片付けたものをどこにしまったか忘れる始末……。

 そんな訳で、これは片付けのプロにそのノウハウを聞いてみようと、今回の特集となりました。

片付けのプロに聞いてみた

 白羽の矢を立てたのは、札幌で「整理収納アドバイザー」(NPO法人ハウスキーピング協会の資格)として活躍する寺嶋恭子さん。

 まず寺嶋さんからの質問。
 「ちょっと想像してみてください。家に帰ったら台所の床が水浸し。蛇口がうまく閉まってなかったようでシンクからは水が溢れています。さあ、どうします?」

 うむ。まず床の水をふきます。
 「はい、それで?」
 次に、蛇口を閉めます。
  「なるほど。でも、蛇口を先に閉めて水の流れを調節した方がより効率的だと思いませんか?実は、片付けも同じで、物が多すぎると思ったら先に家の中に入れる量、つまり買う量を減らす方が楽に片付けることができます。床の水をふくというのは、棚を買えば物が片付く、収納場所を作ればきれいになる、という思い込みと同じです。それでは残念ながら改善されずにすぐ元に戻ってしてしまいます。」

 ぎくっ!最近小さな収納棚を買いました。でも片付いてません……。寺嶋さん、千里眼?さぞ昔から片付け上手だったのでしょうね。
  「とんでもない!今でこそ『整理収納アドバイザー』を名乗っていますが、どちらかというと『ずぼら』です。父が亡くなったあと、家業を引き継いだ母を手伝うため事務仕事をすべて引き受けました。膨大な書類や資料を全部私の家に持ってきたのです。あの書類が要ると思って探すけど、さあ自分がしまったものが見つからない!結局、毎日何かを1時間以上探しているという状態が何年も続き、『これはきっと病気に違いない』と、ネットで認知症の初期症状について調べていました」
 と、何とも意外なエピソード。そのとき、ネット検索でたまたま見つけたのが「片付けの講座」だったという。 「まず片付けの勉強をしてみよう、それでだめだったら病院に行こう」と学び始めたのが50代後半。「整理収納アドバイザー」2級、1級と取り進み、今は整理収納アドバイザー2級認定講師も務める。2014年から本格的に仕事として請け負うようになり、実際に家に出向いてアドバイスしたり、整理収納の講座を行っている。

個人宅に出向き、片付けや収納のアドバイスをする寺嶋さん(左)。まずは、片付けてどういうイメージにしたいのかをお客さんとじっくり話し合ってから実際の作業に取り掛るという。

寺嶋恭子さん

整理収納アドバイザー。札幌在住。公務員を経て50代後半から整理収納を学ぶ。整理収納コンペティション2014で最優秀新人賞受賞。主に60代からの片づけアドバイスを得意とする。

「整理」とは使うものを選ぶこと

 表紙のクローゼットは今回、寺嶋さんの考えに基づいて女性の持ち物をイメージして整理収納してもらった一例だ。自分のクローゼットと見比べてみると、ずいぶんスカスカに見える。ウチは洋服がもっとびっちりあります。
 「はい、そういう方が多いですね。ところで、その中でこの1年間で着たお洋服はどのくらいありますか?」と寺嶋さん。またまた耳の痛いご指摘。そう言われると、吊るしたままの服が半数以上あるような……。

 「片付けの最初は『整理』から入ります。『使えるもの』ではなくて『使うもの』を選ぶのが『整理』です。スカスカに見えるクローゼットですが1着で何パターンかのコーディネートを考えたうえでそろえておくと、この枚数でも着る洋服には困りません」

モノの価値は使ってこそ

 なるほど!では要らないものは「断捨離」すればいいですね。
 「『断捨離』=『捨てる!』というイメージをされる方がいらっしゃるので、違う言葉でご説明しますね。最初から『捨てる』ではなく、1年使っていないと思ったら『まず使ってみましょう』、それから、使いごこちが悪かったら『手放す』、まだ迷ったら『検討中』にしてもいいんですよ」

 寺嶋さんには持ち物の処分で苦い思い出がある。長年持っていて使わなかった物を処分しようとリサイクルショップに持っていったとき、「無価値」と査定された。「もったいない」と思って家の中にしまっていたことによって、誰もが欲しがらないモノを増やし、かえってモノに対して失礼なことになったのではないか、使うことこそがモノを大切にすることだと考えを改めた。

 でも片付けは時間もかかるし、ついつい後回しに。片付けに使う時間がもったいない。いるときに探せばいいや、となってしまいがち。 「でもね、物を探すのに使う時間は無駄な時間です。さらに、物が探せないと精神的なストレスも高まります。その上、見つからないと新たに買ってしまうこともあります。片付けを工夫することで、時間もお金も節約できると考えましょう」。

 確かに。見つからなくて買ってしまうは「あるある」だ。「使わないもの」をしっかりと見極めて「整理」しなくては。

思い出の品物は例外

 「でも例外もありますよ」
 ん?それはなんですか?
 「思い出の品です。思い出が強い物は使っていないからといって無理に手放さなくてもいいです。私はおじいちゃんおばあちゃん子だったので、祖父母からもらったものはけっこう持ってました。気持ちの整理とともに手放しましたが、思い出の強い、祖父母が使っていた火鉢は残してあります。収納場所も必要なので、今は植物を入れて、室内のオブジェとして毎日眺めていますよ」

「あったところに戻す」と「ラベル付け」

 寺嶋さんの考える片付けの基本は「使いやすく、戻しやすい収納」だ。そのためにはどうしたらいいか?

  「ズボン」を例にするなら……
①「使うもの<1軍>を選ぶ(整理)」この1年間にはいたかどうかを基準にする。サイズが合うかもチェック。数が多過ぎると探しにくいし、しわになる。使わない物は手放す決断も必要。
②使用頻度で「優先順位をつける」。 <1軍>は最優先して使いやすい場所へ、逆にめったに着ない礼服は端へ。
③「見える収納」で何があるのか見てすぐ分かるよう、重ならないように。
④「ラベル表示」で一目瞭然に。
⑤「使うところに収納」で用意するところにまとまっていると使いやすい。
⑥<1軍>は手の届く高さに。

 シニア世代に寺嶋さんが特に勧めるのが④のラベル表示だ。 「歳をとるにつれ、記憶力だけで物を取り出すことがだんだんできなくなります。それをぜひ自覚してください。さらに高齢になると、家族に物を探してもらう必要が出てきます。そのときのためにわかりやすくしておくのが大事です」

 いろいろとためになるヒントをいただいた。きっとできそうな気がしてきた。大片付けプロジェクト、やってみます!

 「あ、それからね、」
 はい?
  「一気にやろうとしないでね。出し過ぎるとぐちゃぐちゃになって収拾がつかなくなる恐れがあります。例えばまずは「靴下だけ」のように小さい範囲を決めて、やってみる!それができたら自分を褒めてあげてくださいね」。

 なんと、またまたお見通しのアドバイス!では、まずは「靴下」からやってみます。これならできそう。ありがとうございました!
(まとめ/写真・吉村卓也)

●撮影協力:DAIKEN札幌ショールーム クローク収納内部ユニットrelaclo(リラクロ)

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2020年7月20日 特集191号 ※記事の内容は取材当時のものです。

『片づけ好きです!(苦手です!)』

ここからは特集に関連して会員の皆さんからよせられたコメントをご紹介します。
面白かったコメント、私も同じ!と思ったコメントは、ぜひいいね!を押してください。

1ページ

苦手でいつも探してます。

とけいそうさん

片付けが苦手で引っ越して1ヶ月経ったのに段ボールが減りません。気合でやるしかない!

このあーさん

自身も苦手なタイプなので中々できない面もありますが、何かこうしたい!なんて気持ちがあれば出来るのかなと思います。そのタイミングでいつも長時間かけて行ってます。

まあやんさん

片付け苦手です!ネット記事などで綺麗に整理整頓された部屋の写真などを見ていると神技か!と驚愕します!とても真似できない・・・。

エリンギさん

片づけは、とても苦手です…片づけ上手な人が羨ましいです…

ぴのこだっくさん

私も片付け下手です。ついついそこらへんに物を置いて、気が付いたら散らかって手に負えません。教えてほしいです。

mokoさん

片付けはとても苦手です。
なので、まずは最低限のもの以外捨てるところから始めます。
あとは何とか収納して適当に終わらせます。
やる前より少しでも片付いていればそれでよしとします。

まきさん

片付けは自分の心の闇を映しているようなきがします。
少しずつ物が増えてそれを捨てられない…
シンプルでセンスの良い部屋をみるといいなーとは思うのですが、
自分には永遠の憧れかも

ほわさん

昔から下手です。
今は一日に1か所、片づけるように心がけてます。

ひーたんゆうゆうさん

片付けはすきなのですが、
やるのはすこぶる苦手ですw

片づけしだしたときは楽しいのですが、
あれもこれもやらなきゃだー、わーーーーって
頭がいっぱいになって面倒くさくなってしまいます。。。。

マスタクさん

苦手です
新しいものが好きですぐ購入してしまいキッチン家電や食料などいっぱいで置く場所がないのでかたずけられません
いい方法があると嬉しいですね

みちさん

私も全然片付け得意じゃありません。器用にうずたかくものを積上げたり、収納グッズにぎっしりと物を入れて満足し、使う時にぐちゃぐちゃに…何度も繰り返しました。
でも今はすっきりとした部屋に住んでいます。変わったのは物が少なくなったこと。小さなものから要らないものをどんどん捨てました。そのお陰で今は必要なものとほんの少しの大好きなものしかなく、すっきりとした部屋になりました。

ユリカさん

かたずけは明日から本気出す!

\・鍋さん

感情を抑えて論理的思考で片付けることですね。

わん太さん

排水口の掃除が慣れません!手袋必須で息を止め薄目で頑張っています(笑)

ちぃさん

2ページ

苦手です・・・。

キャットさん

片付け、とても苦手です。どこから手を付ければよいかよく分かりません。

のるんさん

残念ながら片づけは得意じゃないです。
「○○さんって部屋がきれいそうですよね」と言われたりしますが、実際は正反対です。
ルームランナーの上には洋服が常に何着か無造作に置いてあるし、机の上には保険証やらハンカチやらいろいろな物が脈絡なく並んでいる状態です。
部屋を掃除するのは月に二度ぐらいで、どうやらうっすら埃がたまっているらしく、クイックルワイパーをかけると床の色が変わりピカピカになります。

まめ太郎さん

苦手です・・・

パンナさん

片付けのコツ!はい、片付けが大の苦手な私にお任せください。片付けのコツは、片付けが発生しないよう絶対に部屋を汚さない!!

cervejaさん

昨年妻に先立たれてこれまで卵も焼いた事がなくどこにかつお節や靴下のストックがあるかも分からない状態でしたが4歳の子供をシングルで育てる為に毎日不器用な男の料理やごみ捨てと頑張っていますがどういう訳か家に女の人がいないと気が付けばごみ屋敷寸前になってしまいます。あと役所や保険会社などから送られてきた書類も積んでいって肝心な時に出てこず難儀しています。「明日やろう明日やろうを変えたいです」

KANTON$さん

片付け苦手です・・・
先日も、部屋の片づけをしているのに
夫から何散らかしてるの?と言われました。

ふくタローさん

やっと一通り片付けが終わった!と思った矢先に、片づけた場所はもう散らかっています。犯人はやんちゃ盛りの子供たち。返事はいいけど言った矢先からもう散らかしてます。大きな衣装ケースをひとつづつ渡し、そこに入ってないものは勝手に捨てるからと言って自主的に片づけを促しています。そんな中StayHomeで休校、毎日時間を決めて勉強させていましたが、筆記用具や学習帳、プリントなどが出しっぱなし…苦労してます。

Ksさん

片付け苦手ですが、好きです。私は断捨離ととにかくものは使い切って捨てるように心がけています。不必要にストックしないことで収納がかなり楽になりますよ

めめめさん

片付け大の苦手です。

レイチェルさん

床に物を置かない!

まもるさん

小さい頃から片付けが下手です。母に大変うるさく言われて育ったので、ますます嫌いになりました。でも、散らかりすぎていることにハタと気づく日があり(実家の綺麗さと比較せざるをえず)、そんな時は気合いを入れて整理整頓、私にもほら出来る!と思うのですがキレイな部屋は3日と持ちません……。

ちづちゃんさん

片付けのコツは、とにかく「不要な物を捨てる」です。「不要な物」とは、一年間一度も使わない物です。そうやって物を減らせば、箱なり、引出しなりに入れれば片付きます。たまに、捨てたものが必要になる時がありますが、その時は、あきらめて新しく買いましょう。その割りきりが大事です。

きたのクリオネさん

得意、ではありません。最大の理由は物が多すぎるから。5年前の転勤では2人で大小100近くのダンボール!未だに数個は未開封です。

sanさん

得意じゃないです。でも、自分を追い込むために2ヶ月に1回程度整理整頓しているつもりです

こまき。さん

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