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アイヌの人たちは湖のことを「ト」とよびました。「ととき」は湖のゆったりとした時を楽しむシリーズ。毎月道内の湖畔の風景をお届けします。一息つきたいあなたへ、湖畔時間の便りです。ちょっとひと休みしましょう。
苫小牧にあるウトナイ湖は、渡り鳥の聖地だ。道内で3番目にラムサール条約に登録された湿地でもある。ハクチョウ、ガン、カモ類が訪れるピークは秋。
初雪が残る初冬のウトナイ湖は、たまにガンの小さな群れが通りすぎたり、渡り遅れたハクチョウが寒風吹きすさぶ湖の上に漂ったりしているくらいだ。湖畔では、茶色くなったヨシが強い風になびく。
新千歳空港の滑走路からまっすぐに南側に線を引いたあたりにこの湖はあり、飛び立った旅客機がひっきりなしに真上を通る。工場地帯が近いので、湖の向こうには鉄塔が並ぶ。
厳冬期には結氷するが、渡らずにここに留まる鳥たちも少なからずいるらしい。弱っているのか、飛ぶのが面倒になったのか。本州で冬を越し春に戻って来る仲間たちとは、しばし別れの挨拶でも交わすのだろうか。そんなセンチメンタルなことを考えるのは人間の勝手な思い込みなのだろう。
国道36号からアクセスできるところに、環境省の野生鳥獣保護センター、日本野鳥の会のネイチャーセンター(土日祝のみオープン)があり、どちらも暖かい室内に置かれた望遠鏡で湖面を観察することができる。近くの道の駅もいつもにぎわう。
阿寒湖の温泉街から弟子屈に続く国道241号を約20分ほど走ると、道路脇に双湖台という場所がある。名前の通り、ここから二つの湖が見えるらしい。読む