朝日新聞デジタルにある数々の動画コンテンツのシリーズの1つが「Last Day」。「最後の日」を迎える全国各地の人や場所をていねいに取材したドキュメンタリー動画で、この欄の11回目にもご紹介しました。
なんとその「Last Day」シリーズに、週刊朝日の最後の日が公開されました。
週刊朝日は1922年に創刊し、昨年創刊100年を迎えた日本最古の総合週刊誌。本紙でも、210号で100周年を特集したこともありました。それが創刊101年目の2023年6月9日号で、休刊となりました。
休刊のニュースを聞いたときには驚きました。「え、あの週刊朝日が!まさか!」という気持ちと、「そうか、やっぱりなぁ」という諦めにも似た感覚がありました。
ピーク時は154万部を発行していましたが、休刊前は10万部以下まで落ち込んでいたそうです。紙媒体が苦戦しているのは世界共通だとはいえ、それを如実に感じさせるデータです。
約15分間のドキュメンタリーは、週刊朝日編集部の最後の日に密着しています。
第48代、最後の編集長となった渡部薫さんの出勤風景から動画は始まります。編集長や記者へのインタビュー。休刊は予想されていたことなのでしょう。淡々としているように見えました。最終号にあたり、最後のメッセージに悩む編集長の姿が写し出されます。校了を前にして、最終チェック。「怖いな〜」とつぶやく編集長。副編集長の、「これで週刊朝日、すべての校了を終わりました!」の挨拶、拍手。しばらくじっと目を閉じる副編集長。すべてが終わり、渡部編集長のスタッフへの挨拶。
「週刊誌マインドも週刊朝日のスピリットもずっと残り続けるし、何かの形で必ず花開くものだと私は信じています」。
最終号の表紙にはおなじみの題字と、「101年間、ご愛読ありがとうございました。」の見出しです。この「休刊特別増大号」には雑誌に関わりのあった著名人101人超からのコメントや、かつて名物となった女子大生表紙の一覧、村上春樹氏へのインタビュー等が掲載されています。
Last Dayとはあるけれど、「休刊」であって「廃刊」ではない。またいつかどこかで、形は違うかもしれないけれど、「復刊」してお目にかかりたいと思っています。長い間ありがとう!
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