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今回は札幌を離れ、帯広で勤務する記者に話を聞きました。地方にいる新聞記者の日常ってどんなものなのでしょう。
− プロフィール(欄末)の経歴を見てびっくりしました。こんなに転勤があるのですね。
中沢(以下「中」):今はどうかわかりませんが、2〜3年ごとに異動があるのが当たり前でしたね。帯広がいちばん長くなり5年目です。一応希望も出せるのですが、聞いてもらえるかもわからず。帯広は希望した場所です。歳を取ると会社も希望をを叶えてくれるのかも。− いろいろな地方を回られていますね。「整理部」というのもありますが、これはどんな部署ですか。
中:記者が書いてきた記事に見出しをつけたり、紙面をレイアウトをしたり、どれをトップ記事にするか編集長や出稿部門と打ち合わせしたりといった部署で、いわゆる「内勤」です。整理記者と言われたりしますね。
− 入社が2月というのも変わっていますね。
中:実は大学を卒業してすぐに入りたかったのですが入社試験を通らず。一年弱地元の役場に勤めましたが、机にかじりついている仕事になじめなかったのと、どうしてもあきらめきれず再度中途採用に挑戦して入社したという経緯なんです。
− なぜ帯広を希望したのですか。
中:農業や酪農に興味があり、前から農業が盛んな地域で取材してみたいという希望がありました。大農業地帯の十勝ですからね。短い役場時代に農政係だったのも興味を持つきっかけでした。
− 結果的にそれが役に立ったのですね。
中:そうなんです。何がどうなるかわからないものですね。
− 帯広は1人勤務と聞きました。
中:肩書きは支局長ですが、いるのは私1人です。いつかは1人勤務を経験したいと思っていました。自分の裁量でできる部分が多く、やりたいことをやれるのがよいですね。− 道内、1人勤務の支局が多いのでしょうか。
中:実は札幌以外は全部1人勤務なんです。旭川、釧路、函館、帯広、網走、苫小牧、根室です。
− カバーするエリアが広くてたいへんそうですね。
中:私の場合は十勝振興局管内19市町村が担当地区です。車でどこにでも出かけますから、月に2000キロ走るときもあります。
− 支局というと、建物があるのですか。
中:場所によって異なりますが、帯広の場合は事務所と住宅がくっついた一戸建てです。究極の職住接近ですね。家族と一緒に過ごせる時間が増えるのはいいですね。同じ場所なので仕事もプライベートもごちゃごちゃになることもありますが、新聞記者としては恵まれたポジションじゃないかなと思います。
− 1人で寂しくないですか。
中:月に一回、札幌での宿直勤務があります。そのときが同僚とのコミュニケーションタイムですね。
− 1人だとどうやって記事を探すのですか。
中:基本的に自分の興味あるテーマでできます。自分でアポを入れて予定を立てて、それに沿って毎日の取材計画を立てます。ただし事件が発生したり、選挙、高校野球などのときはそちらにかかり切りになります。今日も2試合取材して写真も撮ってきました。
− タウシュベツ川橋梁の大きな記事がありました。
中:北海道版の記事なんですが、朝日新聞デジタルにも載って全国の人にも読んでもらえ、けっこうアクセスがあったようです。このような北海道らしい記事は人気がありますね。
− 橋がどうなるのか気になりますね。
中:とても気になるので毎年見に行ってるんです。そうとう悪い状態ですね。11連の橋梁がかろうじて全部つながっていますが、一ヶ所でも途切れたら「崩落」として全国のニュースになるでしょう。この橋にはファンが多いですから。
− 十勝の最近の大きな話題といえば何でしょう。
中:大樹町のロケットには注目しています。インターステラテクノロジズが人工衛星打ち上げ用のロケットを開発しようとしています。引続きウォッチしていこうと思っています。
秋田県出身。1996年2月朝日新聞社入社。富山、厚木、旭川、滝川、東京速報センター、東京整理部、沼津、函館、東京地域面編集部、甲府を経て、2018年から帯広支局長。
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