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特集バックナンバー

特集 vol.202

アカシアの花が咲く。蜂たちは蜜を集める。

6月。北海道に初夏を告げる季節だ。まだ肌寒い日もあるけれど、からりと晴れた日、湿気のない爽やかな風を肌に感じるとき、この地に暮らす幸せを感じずにはいられない。そんなとき、どこからともなく漂ってくる甘い優しい香り。道外出身の筆者にとって、これがアカシアの香りとわかったのは住み始めて何年か経った頃だ。今では、その香りを鼻先に感じると、「ああ夏が来たな」と思うようになった。

2021年6月21日
特集 vol.201

北海道は恐竜・化石のワンダーランド!

 今から約7200万年前、ユーラシア大陸の海沿いで一頭の恐竜が死んだ。  そして、その死体は海に流された。海辺で死んで高波にのまれたのか、洪水や津波があって溺れて死んだのか、知る由もない。中生代の白亜紀後期といわれるこの時代、今の北海道があるところはほとんどが海で、後に北海道を形作る陸の「かけら」があるだけだ。  恐竜の死体は海中を漂い、周りを泳ぎ回っていただろうアンモナイトやカメ、海を泳ぐ大きなトカゲや首長竜などに捕食されることもなく、海底に沈み、その上に土砂が堆積し、深く埋もれた。それから約1000万年以上が経ったころ、恐竜やアンモナイトを含む地球上の生物の多くが絶滅した。巨大隕石の衝突による気候変動が原因というのが定説だ。  仲間は誰もいなくなった。埋もれた恐竜はそんなことも知らずに、海の底で眠り続ける。ただ時だけが流れた。  約3000万年前、恐竜が埋もれた海底は地殻変動により海中からせり上がり、陸となり日高山脈の元を形づくり、約2万年前には、だいたい今の北海道の形ができたと言われる。

2021年5月17日
特集 vol.200

北海道、小さな映画館の物語

 少年トトと映写技師アルフレードの交流を通し、あふれんばかりの映画愛を描くイタリア映画『ニュー・シネマ・パラダイス』が公開された1989年、日本にはレンタルビデオ店が出始め、映画館の数は最盛期の半分以下に落ち込んでいた。それから30年余り。テレビは大型化し、DVDや映像配信サービスなどが普及。いまや映画は、いつ・どこでも、何度でも観ることができる。とはいえ、一度でも体験した方なら、映画館で観る楽しさをご存じのはず。複数のスクリーンを持つシネコンが台頭する中、コロナ禍を耐え、北海道各地で奮闘する市民出資のミニシアター3館と老舗の単館映画館を訪ねた。

2021年4月19日
特集 vol.199

難病の子供たちと家族にそっとより添う

 表紙の写真、テーブルを囲んでくつろぐのは、赤坂京子さんとスイス人の夫トーマス・ビュルキさん、3歳半になる娘の愛來(あいら)ちゃんだ。大きな窓からは淡い光が差し込み、隅々まで掃除が行き届いた部屋にはところどころにパッチワークのタペストリーがかけられ、とても居心地がよい。だがここは家庭のリビングではない。札幌市手稲区にあるドナルド・マクドナルド・ハウス さっぽろ(以下「さっぽろハウス」)という施設の中だ

2021年3月16日
特集 vol.198

アートを身近に

札幌・すすきのにあるビルの2階の一角。そこだけちょっと時間がゆっくり流れているような、不思議な空間だ。長い廊下に沿った壁一面にガラスのショーケース、その中にさまざまな絵が掛けられている。「北海道画廊」の看板が控えめにかかる。画廊は5つの部屋に分かれ、計約100坪の面積がある。どの部屋の壁面も絵で埋まり、床にも額装された絵が箱に入って無造作に置かれている。

2021年2月16日
特集 vol.197

ジュエリーアイス、そしてハルニレ。

 帯広から車で南東方面に海を目指すと、約1時間15分ほどで豊頃町の大津海岸に着く。ここに厳冬期だけ見られる光景がある。十勝川で凍った氷が河口から海に流れ出し、透明な氷が砂浜に打ち上げられる。この光景、実は昔からあるのだが、2012年「ジュエリーアイス(宝石の氷)」という名前がつけられ、一気に人気が高まった。

2021年1月18日
特集 vol.196

小豆のこだわり、あんこのこだわり。

 北海道の小豆は国産シェア9割。秋が涼しいと、小豆は渋み少なく色は赤く熟すから、道東、十勝は名産地だ。 だが、作付面積は減っている。2019年、北海道菓子工業組合は行政やホクレンと小豆の供給について話し合った。 「北海道産小豆使用」という事実が、お菓子のブランド価値にも関わるからだ。

2020年12月21日
特集 vol.195

北国のシュトレンは、待つ心を知っている。

シュトレン?シュトーレン? クリスマスの季節、すっかりなじみ深い食べ物になりました。日本では「シュトーレン」が一般的でしたが、原語のドイツ語に近いのは「シュトレン」。記事中では「シュトレン」で統一しました。お店でもまちまちで、記事以外では商品名としての呼び方にならっています。

2020年11月16日
特集 vol.194

札幌に常設の寄席をつくろう

 まだ残暑が厳しい9月5日、札幌・すすきのにある成田山新栄寺のホールには、笑い声が響き渡っていた。いつもは荘厳な読経の声が流れる場所が笑いの場になったのは、ここで「第26回狸寄席」が開かれていたからだ。コロナ禍により、予定していた今年前半の開催ができず、コロナ対策をして7月に今年初めての寄席を行い、今回は今年2回目だった。久しぶりに味わう「リアル」な演芸。席の間隔を空け、収容人数も減らしての開催だったが、演者も観客もこの空気感を待っていたかのように、会場は生き生きとしていた。

2020年10月19日
特集 vol.193

いつもと違う夏だった。

 いつもと違う2020年の夏が終わった。コロナ禍で、2月に北海道に緊急事態宣言が出されて以来、私たちの生活は大きく変わり、あれよあれよという間にさまざまな行事や予定が中止となった。オリンピックは行われず、札幌の夏を駆け抜けるはずだったランナーたちの姿も見られなかった。もう一つの夏の風物詩、第 102回全国高等学校野球選手権大会も中止となった。いつもなら、小誌が折り込まれる朝日新聞が主催している大会でもあり、連日大きく紙面をにぎわせていたことだろう。  高校野球は注目を浴びがちだが、夏休みは高校のスポーツや文化に関するさまざまな大会が集中する。予定通り行われたものはほぼないだろう。高校生活最後の夏の集大成がかなわず卒業する3年生も多い。実際の高校生たちはどんな思いでこの夏を過ごしたのだろう。いくつかの高校を訪ねてみた。

2020年9月23日

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