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まだ残暑が厳しい9月5日、札幌・すすきのにある成田山新栄寺のホールには、笑い声が響き渡っていた。いつもは荘厳な読経の声が流れる場所が笑いの場になったのは、ここで「第26回狸寄席」が開かれていたからだ。コロナ禍により、予定していた今年前半の開催ができず、コロナ対策をして7月に今年初めての寄席を行い、今回は今年2回目だった。久しぶりに味わう「リアル」な演芸。席の間隔を空け、収容人数も減らしての開催だったが、演者も観客もこの空気感を待っていたかのように、会場は生き生きとしていた。
いつもと違う2020年の夏が終わった。コロナ禍で、2月に北海道に緊急事態宣言が出されて以来、私たちの生活は大きく変わり、あれよあれよという間にさまざまな行事や予定が中止となった。オリンピックは行われず、札幌の夏を駆け抜けるはずだったランナーたちの姿も見られなかった。もう一つの夏の風物詩、第 102回全国高等学校野球選手権大会も中止となった。いつもなら、小誌が折り込まれる朝日新聞が主催している大会でもあり、連日大きく紙面をにぎわせていたことだろう。 高校野球は注目を浴びがちだが、夏休みは高校のスポーツや文化に関するさまざまな大会が集中する。予定通り行われたものはほぼないだろう。高校生活最後の夏の集大成がかなわず卒業する3年生も多い。実際の高校生たちはどんな思いでこの夏を過ごしたのだろう。いくつかの高校を訪ねてみた。
ワインの魅力は、風土、品種、作り手の、3つの個性の織りなす味。日本ワインの中でも、北海道産ワインは独自の気候を生かした味わいで評価されています。特にGI(地理的表示)認可も追い風になり、その人気は高まる一方!北海道産ワインに詳しいソムリエのセレクトで、今飲んでみたい7本をご紹介します。
感染症予防で外出自粛を余儀なくされ、思いがけず自宅で過ごす時間が増えた。せっかくそんな時間ができたのだから、それを有効に使ってふだんなかなか手がつけられない片付けでもしてみよう、と思った。お世辞にも片付け上手とは言えないが、時間はたっぷりあるからできるだろう、と。 で、やってみました!が、片付かない……。 ああでもない、こうでもないと、いろいろな方法を考えて整理してみたつもりでも、物があふれて収まらない。箱を使って区分けをしようとしてみたら余計モノが増えたような気がして、しまいにはさっき片付けたものをどこにしまったか忘れる始末……。 そんな訳で、これは片付けのプロにそのノウハウを聞いてみようと、今回の特集となりました。
COVID-19による緊急事態宣言下で過ぎた今年の春。大人も子どもも、それぞれに日常を営もうと頑張った。普段なら、春の落ち着かない気分はおしゃべりや一杯のコーヒーで何とかなる。でも今は、自分をいたわるちょっとした何かが必要だ。久々の外出で立ち寄った花屋さんをきっかけに、北海道の花業界の今が見えてきた。
釧路町で、黄色の壁に「激安!」と書かれた派手な建物が「スーパーひろせ睦店」だ。外見ではわからないが、ここは地元の人気店。特に鮮魚売り場は品揃えがよくてお値打ちと定評だ。ある人はホッキを一山むいてもらい、マスを半身、干しガレイを3枚…という調子で、1人が買う量もすごい。数人に声をかけると、「よその買物の後、魚を買いにここへ来る」とか、「本州の知人や家族に送る」などと教えてくれた。実は居酒屋や民宿でも、ここで魚を仕入れると聞いた。
室蘭のまちに、どこか心惹かれる。白鳥大橋、ドルフィンウォッチング、室蘭やきとりやボルト人形のボルタ。特に工場の風景は、鉄のまち室蘭の代名詞。その室蘭が近い将来、水素のまちに変わっていくらしい。「次世代のエネルギーは水素」という話は耳にする。ならば生活者としてはおおまかな仕組みくらいは知りたいし、第一、なぜ室蘭だったのかが気になる。室蘭市経済部の佐々木善幸さんに依頼して、水素貯蔵技術(というらしい)を持つ日本製鋼所に見学に行くことにした。
白老町の「地域おこし協力隊」隊員で、町内で民泊施設「東町ハウス」を営む林啓介さんとオルガさん夫妻。同町では「多文化共生」をテーマにしたパッチワークづくりが盛んだ。アイヌ文様の刺繍を中心に、いろいろな刺繍がつながっていく。右側にあるのはオルガさんの出身地、ロシアのサンクトペテルブルグの刺繍サークルのもの。壁にかけられたイナウ(木幣)はアイヌの儀式に使われるもの。アイヌのルーツを持ち、アイヌ文化を発信している友人が作ってくれて、取り付けてくれた。
日本のイチゴの旬が冬になって久しい。本来の実りは春から初夏。だが今は、プランターと温室で季節をずらして育てる方法が主流だ。例えば、東京・大田市場のイチゴ取扱量が増えるのは12月~5月で、これは札幌市中央卸売市場も同様だ。ではなぜ、冬がピークなのか。
函館山から見下ろすと、足下から渡島半島に向かって扇型に陸地が広がる。トンボロ(陸繋島)という珍しい地形だ。扇の手元から要(かなめ)のあたり、函館山の西の裾地が「西部地区」。ここが江戸末期から開港時代に栄えた旧市街地で、今も歴史的街並みで知られる。一見、過去のものに見えるこの地区には、地元っ子の暮らしや価値観が息づいている。それらを体現してきた、2人の市民の話を聞いた。