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見事な石山の柱状節理
定山渓を目指し、車で出かけた。
目的地に着く前に、いろいろと寄りたいところがある。急ぐ旅ではなく、ぶらぶらと、寄り道しながら、のんびりドライブ記。
(※紅葉時期の写真は昨年以前のものです)
札幌市中心部から国道230号を一路、定山渓に向かう。ずっと国道を走ってもいいのだが、なるべく景色のいい交通量の少ない道が好きなので、石山付近で豊平川を渡り、「石山1-4」の交差点を右に折れて裏道に入り小金湯まで行くことにする。白川の果樹園地帯を通る道だ。
右側に豊平川、さらにその右側に見事な柱状節理が見える。そのちょうど向かい、道路の左側にはケーキ屋さんの「エリソン」がある。地元産のフルーツを使ったスイーツの評判が高い。川岸はちょっとした広場になっている。柱状節理を見ながらケーキを食べるのもいいのだ。天人峡には及ばないけれど、ここもなかなかの迫力。よく見ると、対岸の崖に石垣がある。かつては、ここに道があり、生活道路として使われていたらしい。
八剣山ワイナリー
いきなり休憩したが、さてまた出発。このあたりからは果樹園が点在するエリアとなる。ところどころに直売場が現れる。紅葉の時期なら、プルーンやプラム、洋ナシ、ブドウ、リンゴだろうか。それぞれの直売場で得意なフルーツがあり、いろいろ見て回るのも面白い。スーパーでは絶対お目にかかれないようなフルーツがたくさん出ているのが楽しい。
つり橋(白川橋)からの眺めもきれいだ。
再び豊平川を渡り、川は今度は左側に。ほどなく行くと「ほくせい乗馬クラブ」がある。馬場を馬が走っているのが見える。ヨーロッパスタイルの乗馬。体験もできる。
ここから先、定山渓までは道路はほぼ真西に向かって進む。
もうちょっと進むと豊平川対岸沿いの十五島公園に渡る歩道のつり橋(白川橋)に通じる小道があるが、つり橋の手前まで車で入る道は非常にわかりにくい。地図等でご確認を。このつり橋の上から見える川と紅葉の雰囲気もけっこう好きなのだ。
この道をさらに小金湯方面へ進む。道からは見えないが、左側に白川浄水場へ通じる道路がある。大都市札幌の水供給の8割をまかなうという巨大施設。母なる豊平川に集まる雪の恵みを改めて感じる。
浄水場付近を通りすぎると、また橋を渡る。ここに藻岩取水堰と呼ばれるダムがある。橋を渡ると、左手に入る旧道がある。この旧道沿いに、札幌市指定有形文化財となっている旧黒岩家住宅(旧簾舞通行屋)と看板がある。かつて開拓使によって作られた街道を通行する人たちのための休憩所、昔の「道の駅」といったところだろうか。札幌市内に残された唯一の通行屋で、無料で見学ができる。裏は緑地になっている。
通行屋の前をさらに進み、住宅街の中に入って行ったところにある「うどん山菜 塩屋」は、隠れた人気店。自家製の塩と腰のあるうどん、地元の山菜や食材をふんだんに使った「塩屋定食」を食べたい。
八剣山は頂上が特徴
さて、もう一度先ほどの道路に戻ろう。さらに小金湯方面に向かって進む。
ほどなく、右側に八剣山が姿を見せる。正式名を観音岩山といい、頂上付近だけがむきだしの岩場になっていて、八剣山の名前もうなずける。果樹園が多いエリアである。
八剣山トンネルを抜けると、右側に入る道路がある。ここを右折して、八剣山果樹園へ。釣り堀や食堂があり、奥には「ワイルドムスタングス」という乗馬の楽しめる施設がある。引き馬から森の中を行く乗馬まで、いろいろな体験メニューがある。ウェスタンスタイルの乗馬で、カウボーイハットやブーツも貸してくれる。
八剣山果樹園の先には、「八剣山ワイナリー」がある。八剣山を背中に、2階建ての赤い建物が映える。さまざまなブドウを栽培し、独自のワイン醸造を試みている。ワイン、ジュース、ジャム、等を販売している。ここから見える八剣山は雄大だ。天気がよければ、頂上付近の岩場を登山者が歩いているのが見えるだろう。
カフェと石窯パンのお店 あゆんぐ
八剣山ワイナリーの先を右に折れる。この先に何かあるのだろうかと思うようなところだが、しばらく進むと右側にログハウス風の建物が見える。石窯焼きのパンを提供するカフェ「あゆんぐ」だ。軽食メニューの他、パンだけを買うこともできる。9月30日にはここで「小さな森カフェ」というイベントが予定されている。食事や雑貨やフリマを楽しむイベント。10時〜16時まで。
さらに先に進むと、突き当たりが八剣山パークゴルフ場だ。南区にはパークゴルフ場が多いが、ここのコースからの眺望はその中でも一、二を争うものだろう。果樹園の中にコースが作られていて、春先にはサクランボ狩りをしながらパークゴルフを楽しめる。プレーは普通の運動靴でOK、クラブも貸してくれるので、全くの初心者でも心配なし。どのコースから入っても出てもよいので気軽だ。
カフェと石窯パンのお店 あゆんぐ
外遊びを終え、再び定山渓方面へ車を走らせる。小金湯温泉の手前の信号を左折すると国道230号に合流するのだが、ちょっとまた寄り道。ここをまっすぐ進み、小金湯エリアへ。温泉施設が2件あり、どちらも日帰り入浴ができる。奥にある「松の湯」は古くからある老舗だ。
もう一つ、ここで外せないのは「サッポロピリカコタン」。札幌市のアイヌ文化交流センターだ。駐車場のそば、アイヌの人たちが使った外洋船「イタオマチプ」が見事に復元されて飾られている。その他、屋外展示として、住居の「チセ」も展示されており、中に入って見ることもできる。
建物の中には展示ホールがある(入場料大人200円)。アイヌの人たちが使っていたさまざまな生活用具、装飾品、衣類、等が展示されている。特筆すべきは、展示物に手を触れることができること。隣の図書室にはアイヌ関連の図書のコレクションが豊富だ。ゆっくりとアイヌ文化に浸ることができる場所だ。
アイヌ文化交流センター(サッポロピリカコタン)
ずいぶんと寄り道をしたが、小金湯の信号を右折して230号に合流する。もう一つだけ寄り道するとすれば、この交差点のところにある「小金湯さくらの森」は広々とした駐車場と緑地のある新しい公園だ。名前の通り、多くのサクラの木が植えられている。
さて、ここからは230号に合流し、定山渓へ。短いトンネルを2つ抜けると車で10分ほどで定山渓温泉に着く。この季節、国際スキー場を経て小樽へ抜ける道路は定山渓の錦橋で工事のため、通行止め。この先の定山渓大橋を渡る道路に迂回しなくてはいけないので注意が必要。
札幌市中心部から定山渓まで、普通なら車で1時間前後の行程だが、紅葉の季節、特に週末は渋滞が激しい。くれぐれも時間には余裕を持ってお出かけください。
私たちは定山渓に着いてからは趣向を変えてレンタサイクルに乗り換えて回ってみた。定山渓大橋のそばにある「ロケール」で電動アシスト自転車の貸し出しを行っている。定山渓にはけっこう坂もあるので、とても楽ちんでした!
カフェ崖の上のぜんざい、おいしかった!
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