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ドイツのクリスマスは「自分の心に近づく」季節

 シュトレンの本場、ドイツではクリスマスをどう過ごし、どんなときにシュトレンを食べるのだろう。札幌在住でNPO法人・八剣山エコケータリング代表のビアンカ・フュルストさんに聞いてみた。

ビアンカ・フュルストさん

 出身は南ドイツのウルムで、日本に住んで24年になります。もちろんシュトレンはドイツのクリスマスの定番です。日本では特にシュトレンが知られていますが、ドイツだとその他に、レープクーヘンというスパイスをきかせた大きなクッキーのようなパン菓子や、ヴァイナヒツプレッツヒェンと呼ばれるクリスマスクッキーがこの季節を代表するものですね。この時期にはスパイスを効かせたお菓子が家中にあふれます。昔、スパイスは遠い国から来る貴重で高価なものだったので特別な時期にたくさん使ったのかな、というのは私の想像ですけど。

 シュトレンは仕込みに手間もかかるので思いたったらさあ作ろうという感じにはなりませんが、クッキーはよく作ります。作ったら人にあげたり、人からもらったり、とにかくいろいろなクッキーが家の中にいつもあるのがこの季節です。

 クリスマスの一か月くらい前から、アドベントというクリスマスを待つ待誕節の時期になり、町中がクリスマスの飾りやお菓子であふれます。シュトレンはスーパーでもパン屋でもお菓子屋でも、いたるところで売っていて値段もピンキリです。ドイツではクリスマスは一日のことではなく、アドベントからクリスマス、年明けまで続く「季節」と言った方がいいですね。

  秋になって夏時間も終わり、急に日が短くなります。アドベントの頃には更に暗くなるのが早く、午後にはなんだか薄暗い。クリスマスの飾り、ロウソクの灯り、スパイスの香り。雰囲気が高まると、人がよく集まって午後のお茶の時間になります。シュトレンはそんな時に食べるのにぴったり。他愛のないおしゃべりもありますが、昔の思い出話とかをしたくなるのもこの季節。

 少しスローダウンして、いろいろなことを考える時間、自分の心に近づく季節、家族の伝統を確かめるとき、みたいな感じかな。恵まれない人たちのためのチャリティも多く行われます。困っている人たちがいるのを忘れないように、ということなんですね。「アドベント会」みたいのもあって、これは日本でいうと忘年会みたいなもの。外の居酒屋じゃなくてホームパーティーが多いですけど、そこでもシュトレンやお菓子、ホットワインは欠かせません。

 クリスマスが終っても年明けまではこの季節が続く感じで、当然お菓子も余ってます。日本だとお正月が明けるころには、クリスマスのお菓子もさすがに飽きちゃいますね(笑)。

(聞き手・写真:吉村卓也)


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