このWebサイトの全ての機能を利用するためにはJavaScriptを有効にする必要があります。
>HOME >テレビでは伝えきれなかったこと >「小学生への出前授業 言葉の大切さ、伝えたい」(2022/3/22)

VOL12:小学生への出前授業 言葉の大切さ、伝えたい

 先日、江別市立大麻小学校5年生(2学級60名)のみなさんに、出前授業を行いました。社会科の授業「情報を伝える人々とわたしたち」の学習として、私のもとに、児童からたくさんの質問が届きました。コロナ禍のため対面での授業を控え、オンラインで教室と繋ぎ、事前に届いた質問と合わせて、画面越しに1人ひとりと直接会話をしました。

 「仕事のやりがいは?」「緊張しないで話しをするためにはどうしたらいいですか?」という質問から、「CMはいくらで出せますか?」「取材に行くときは何人くらいで行きますか?」と言った質問もあり、子ども達の地域メディアへの関心が伝わってきました。画面越しではありましたが、顔を見てお互いの名前を呼びながら言葉を交わし、心と心が触れる大変貴重な時間となりました。

 私は、こうした出前授業の機会をとても大切にしています。今の子ども達のネット利用状況を鑑みると、情報モラル教育は大変重要です。

ネットで子ども達の世界が広がる一方で、トラブルも増えています。

 子ども達が自分自身でネットでのトラブルから身を守れるように「インターネットにつながるということ」「SNSの安全で正しい使い方」「言葉の選択と責任」などについて、言葉と情報を扱う仕事をしているアナウンサーとして分かりやすく伝えています。

 これまでの取材活動を通して、子ども達やこれから社会に出る若い方に伝えたいことが日々増えています。学年に応じてお話する内容は変わりますが「SDGs~未来と平和を考える」をテーマにした講演や、大学生向けに「ハラスメント研修」なども行いました。

 どのテーマにも共通していることは、やはりコミュニケーションの大切さです。言葉は誰かに勇気を与える力もあれば、誰かを傷つけてしまう刃にもなります。お互いを認め合えるように、対話を重ね、思いやりを忘れないように。

 みんなが自分事として、身近な問題と捉えて一緒に考えられるように、こうして子ども達に伝える機会はこれからも大切にしていきたいと思っています。

森さやかの思うコト

 今回の出前授業は、2016年に放送したHTBノンフィクション「おはよう。いただきます。さようなら。~弁華別小学校の最後の一年」の制作の際にお世話になった小学校の先生とのご縁から実現したものです。あの時の取材から時間は経過していますが、その時に築いた人との関係や絆が、今改めて愛おしく思える今日この頃です。早くコロナの状況が落ちついて、みなさんに直接会いにいけたらいいなと願っています。
 その後、大麻小学校の5年生全員から、出前授業の感想とお礼のお便りが届きました。
 「お友達や家族に使う言葉も、気を付けようと思った!」など素直な感想に、私も更に活力をもらいました。言葉は本当に難しい。私も日々、TVのカメラの前で失敗を繰り返し、ああ言えば良かった、こう伝えれば良かった、と自問自答の繰り返しです。
 言葉の鍛錬は、これからも一生続くのだと思います。

※本連載は今回が最終回です。1年間お読み頂きありがとうございました。

全文を読むにはログインしてください。

メールアドレス
パスワード
自動ログイン

テレビでは伝えきれなかったこと バックナンバー

テレビでは伝えきれなかったこと vol.12 2022年3月22日

小学生への出前授業 言葉の大切さ、伝えたい

 先日、江別市立大麻小学校5年生(2学級60名)のみなさんに、出前授業を行いました。読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.11 2022年2月21日

「札幌軟石」を身につけて

 北海道の大自然が生み出した「札幌軟石」。触れてみると、きめ細かなザラっとした感触が心地よく、温かみを感じる柔らかい印象の石です。読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.10 2022年1月17日

10代と新聞~知らない情報と出会える楽しさに~

子どもの頃、郵便受けに朝刊を取りに行くのが好きでした。外に出た時のひんやりとした新鮮な空気を味わいながら、朝に一番乗りできたようなお得な気分になれる、私の一日の始まりの習慣でした。読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.9 2021年12月20日

コロナ禍に、北海道のエンターテインメントを支える

今年も残すところ後わずか。日常が戻ることを来年には期待したいところです。読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.8 2021年11月16日

新型コロナ、看護師の養成にも影響 実習ができない!

新型コロナウイルス感染拡大が、看護師の養成にも大きな影響を及ぼしています。読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.7 2021年10月18日

身にまとった戦争 ファッションから読み解く「平和」

 ファッションは時代を映す鏡。かつて、日本で着物が主流だった時代にも、当然「流行」はありました。その一つに「戦争柄」があることを、ご存知でしょうか?読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.6 2021年9月21日

おいしく料理を作ること コロナ禍で見なおす「料理」

 度重なる緊急事態宣言で外食自粛が続き、家で作って食べる機会が増えています。コロナ前はあまり意識していなかった食材に関心を持つようになったという人や、料理が趣味になったという人も多いようです。読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.5 2021年8月16日

宝の島と呼ばれた「樺太」

よく晴れた日に、稚内の宗谷岬に立つと、真っ青な水平線にくっきりと見える島影。樺太です。宗谷岬から約40キロ。肉眼でも見えるほどの距離にあるにもかかわらず「樺太ってどんな場所か知っていますか?」の問いに答えられる人は、どのくらいいるでしょうか。読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.4 2021年7月19日

アイヌの薬膳【シケレベカレー】

新しい味との出会いがありました。「シケレベカレー」です。読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.3 2021年6月21日

コロナ禍で大学に行けない! 〜大学生は今、何を思う?

再び、北海道も緊急事態宣言に。(6月1日現在)読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.2 2021年5月17日

ノーマライゼーションを広めたい 車いす建築士 牧野准子さん

牧野准子さんは車いす建築士です。彼女と出会ったのは、2年前。私がユニバーサルマナー検定を受講した時に、講師を務めていたのが牧野さんでした。読む

テレビでは伝えきれなかったこと vol.1 2021年4月19日

コロナに「耐える」ではなく「攻める」。とあるラーメン店のコロナ禍の挑戦

アナウンサーとして出演している時間よりも、私は取材をしている時間の方が長いかもしれません。読む

先頭へ戻る