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宮沢賢治(筑摩書房)
登場する地域:苫小牧
そのまっくろなしぶきをあげて/わたくしの胸をおどろかし/わたくしの上着をずたずたに裂き/すべてのはかないのぞみを洗ひ/それら巨大な波の壁や/沸きたつ瀝青と鉛のなかに/やりどころのないさびしさをとれ
そのまっくろなしぶきをあげて/わたくしの胸をおどろかし/わたくしの上着をずたずたに裂き/すべてのはかないのぞみを洗ひ/それら巨大な波の壁や/沸きたつ瀝青と鉛のなかに/やりどころのないさびしさをとれ 「一ニ六 牛」という作品の先駆形として書かれた「一ニ六 海鳴り」という詩の一節である。宮沢賢治は、自然と交感した心象を絵画のようにスケッチする人であった。「海鳴り」は、苫小牧の海岸にて書かれた作品 …