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谷川徹三編(岩波文庫)
登場する地域:札幌
公開:2023年3月20日
遠くなだれる灰光と/貨物列車のふるひのなかで/わたくしは湧きあがるかなしさを/きれぎれ青い神話に変へて/開拓紀念の楡の広場に/力いっぱい撒いたけれども/小鳥はそれを啄まなかった
遠くなだれる灰光と/貨物列車のふるひのなかで/わたくしは湧きあがるかなしさを/きれぎれ青い神話に変へて/開拓紀念の楡の広場に/力いっぱい撒いたけれども/小鳥はそれを啄まなかった 1927年3月28日。岩手・花巻農学校の教師を辞し、ひとり北上川の川べりで畑を耕しながら、厳しい自然と向き合っていたあの日。宮沢賢治は、何かを思い出したかのように一編の詩を書き留めた。心象スケッチ「札幌市」である。 …