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日本有数の米どころ北海道。移民開拓の中、酒造りも様々な背景や条件を持ってスタートし、食文化・酒文化の流行変化とともに栄枯盛衰を経てきた。酒の顔であるラベルにもその様がよく表れている。現在道内で稼働する蔵元は14(道農政部、令和5年11月)。昭和初期は150近くあったが短期廃業も多く、戦争や戦後凶作期の影響もあり、詳細は歴史の闇に埋もれ分からない。その歴史と現在をラベルを通じて概観できるのが本書だ。亜璃西社十八番の見て楽しく読んでためになる誌面構成で、ラベル意匠の芸術性にも気付かせてくれる。
編者 能登亨樹 監修 和田由美 出版 亜璃西社 発行 2024年5月10日 価格 3300円(税込)
道北極寒の地で農業を営みながら、周囲の自然・生き物たちを撮り続けている。初めて彼の『里山の宇宙(くうかん)』(彩流社2018年)を見た時は、本当に驚き文字通り瞠目した。間近に迫るクマタカの眼、雪煙を立てて獲物を掘り起こすキタキツネ、彼らが相まみえて緊張のうちに闘う姿の緊迫感は、その地に密着しどっぷりと浸った人でないと、決して撮れない空気すら写し込んでいる。泊に惚れ込み師とも仰ぐ元記者が、その生き様や穏やかな人柄、撮影秘話を伝えるのが本書で、この稀有の写真家の哲学を伝える良書である。
著者 松垣透 出版 彩流社 発行 2024年2月6日 価格 2750円(税込)
評者:鈴木幸夫 知床自然大学院大学設立財団理事・元朝日新聞文化財団事務局長
アイヌ民族文化財団では、絵本の読み聞かせを通じて子供たちに、/恐ろしい世の中になった。この事件の第一報を読んだ日、読む