ラポロアイヌネイション。明治以降、アイヌ民族から奪われた文化や生活様式、そして様々な権利。それらを自ら回復すべく立ち上がった浦幌の人々の記録だ。著者は共同通信の記者。彼らに寄り添いながら、サーモンピープルとして自覚を新たにし、自ら行動を起こすことで確信を深め、学びつつ文化と権利を回復していく様を生き生きと描いている。近現代日本の法律や制度の枠組みの中で、先住権を確立していくことの難しさ。それに立ち向かう闘いは、長い道のりの途中だ。人として、応援したくなる本だ。
著者 青柳絵梨子 出版 寿郎社 発行 2023年6月30日 価格 2640円(税込)
10月1日まで北海道博物館で開催されていた本書名展覧会の公式図録である。「縄文‐その心と美」「北海道・北東北の縄文遺跡群の価値」「世界遺産とは」「縄文文化を未来へ」の4章で構成された展示そのままに図録に収載。国宝8点、重要文化財38点の美しい写真、世界遺産を構成する17遺跡と関連資産2遺跡の主要出土品写真や図版、解説文により「北の縄文世界」を立体的に学ぶことが出来る。縄文ファン必携の重要書籍だ。オンラインショップ「北海道新聞社の本」でのみ購入できる。
編者 北海道博物館ほか 出版 北海道新聞社 発行 2023年7月22日 価格 2200円(税込)