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「人は3度生まれる」と言われる。私はこの言葉をこのように解釈している。1度目は母体から生まれる時、2度目は自我を意識した時、3度目は自分の「死」を意識した時だ。
その時期は、1度目は誰もが同じだが、2度目以降は人によって異なる。私の場合、2度目は高校生のころだった。このころの私は、無意識のうちに明日は必ず来ると信じていた。
2013年9月、それが一変する。経験したことのない胸痛に襲われ、倒れた。「死ぬ」と思った。これが「3度目の生まれる」だ。
詳しい検査の結果、心臓に酸素や栄養を送る最も重要な血管の一部が75%狭窄していることが分かった。運良く助かったが、この時を境に「明日はもうこの世にいないかもしれない」と強く思うようになった。
そんな記者はどう生きるべきなのだろう。私の答えは、連載「心臓病と走る」をつづることだった。私の体験を多くの方に知ってもらい、少しでも健康づくりの参考になればと。最初は5年前に紙面で42回。昨年6月からは朝日新聞デジタルを中心に書いていて、こちらも40回を超えた。
心臓病患者の私が、治療の一環で始めたジョギングの効果で、体調がどんどん良くなり、走る距離もどんどん延びていく。やがて200キロ超のマラソン大会に挑む。そんな話だ。
今年3月、私の体験をランニング学会の大会で講演した。シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんを大学時代に育てた山内武さんら著名なランニング指導者や、競技に関わる医師らが聴講してくれた。
記録や順位にこだわる競技とは別世界の、健康や幸福を求める治療としての素人ランニングの話だったのに、聴講者を交えた懇親会の席では質問攻めにあうことになった。
一瞬一瞬を全力で生きなければ、命の灯(ともしび)が消える時、絶対に後悔する。
そう思いながら走り、そして
原稿を書いている。
執筆
朝日新聞網走支局長 神村 正史
トラピスト修道院の並木道 はっきり写った航空写真(朝日新聞北海道報道センター 函館支局長 野田 一郎)
北斗市のトラピスト修道院を取材した。1896年(明治29)に創立されたカトリックの厳律シトー会の男子修道院だ。トラピスト修道院といえば、道南有数の観光名所でもある。読む
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朝日新聞道内版ではこの正月に、北海道に魅せられて世界各地から移り住み、それぞれの分野で活躍している人たちを紹介しました。私はそのうち、道東・白糠町で約60年続く「レストランはなます」を、事業承継という仕組みで受け継ぐべく、読む
9月18日。遅めの夏休みの、最終日だった。前日にカフェで食べたパンケーキが忘れられず、家で朝からホットケーキミックスを混ぜていた。 熱したフライパンを濡れ布巾に置き、再び弱火にかける。流し入れた生地がふつふつと泡立ち、裏返せば狐色だ。読む
「周辺で目撃情報がありました」。大雪山国立公園の黒岳に登ろうと当日朝、立ち寄ったビジターセンターでハッとした。ヒグマ対策をすっかり忘れていたのだ。読む
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X(旧ツイッター)のある投稿がものすごいスピードで拡散されていた。6月5日、札幌市立中学校で教員が紛失した生徒の個人情報が書かれた資料とみられる画像だった。読む
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新聞記者になって18年経つが、ここまで読者と密にやり取りした経験はなかった。紙面購読者を対象に開催している「朝日新聞デジタル体験会」に11月25日、記者として初めて登壇した時のことだ。読む
野生のヒグマをみたい。とはいえ、「ヒグマと会わないために」と書いてる手前、筋の通らない行動はできない。 読む
発生から9月で5年になった北海道胆振東部地震で、山の大規模表層崩壊があった厚真町吉野地区に通って、農業を営む早坂信一さん(58)を取材した。読む
「え? 飛行機を使うの?」。帯広在住の私。昨冬、網走に流氷観光に行こうと、乗り換え案内サイトで公共交通機関のルート検索をして驚いた。読む
夏の甲子園は慶応(神奈川)の優勝で幕を閉じました。今大会、北北海道の担当を務めました。読む
今年の春に北海道報道センターに着任しました。前任は東京本社のコンテンツ編成本部。読む
ヒグマの目撃情報が相次ぐこの時期、決まって思い出すのが、5年前、本島から20キロ以上を泳ぎ利尻島に渡ったあの若い雄のヒグマのことだ。当時は利尻島を担当する稚内支局長だった。読む
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札幌勤務で単身赴任となって半年になる。たまたま北大に通っていた長男の近くに住もうと、大学からほど近いところに部屋を借りた。読む
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