このWebサイトの全ての機能を利用するためにはJavaScriptを有効にする必要があります。
>HOME >新 北海道の本棚 >「文政四年の激震〈相馬大作事件〉/アイヌ力よ!~次世代へのメッセージ~」(2023/4/18)

VOL19:文政四年の激震〈相馬大作事件〉/アイヌ力よ!~次世代へのメッセージ~

文政四年の激震〈相馬大作事件〉

文政四年の激震〈相馬大作事件〉

近世北海道史の基層に切り込む

 津軽が南部から独立して以来続く両藩の確執。1821年南部藩士による津軽藩主暗殺未遂事件でピークに達し、その残影は現代も残る。歌舞伎の題材にもなったこの事件。蝦夷地を窺い南下を目論むロシアと幕府、その警護を担わされる両藩、復権を画策する松前藩の動きを克明に追い、事件の背景や動機を明らかにしていく歴史探訪だ。田沼意次、高田屋嘉兵衛、間宮林蔵、ゴローニンなど多彩な脇役陣が興味を倍加し、北海道にまつわる興味深いエピソードも満載。

著者 下斗米哲明
出版 寿郎社
発行 2022年11月1日
価格 2530円(税込)

アイヌ力よ!~次世代へのメッセージ~

アイヌ力よ!~次世代へのメッセージ~

同朋への応援の声、上げ続ける

 1972年2月8日、2人の東京在住女性が「ウタリたちよ、手をつなごう」と朝日新聞紙上で声を上げた。今なお続く差別。それがもっと顕著だった時代に自らの住所まで公開し、「一緒に語り合おう」と呼びかけたのが、当時38歳の著者と23歳の浦川美登子さんだ。90歳を超えた今も、詩や古布絵、講演などを通じてアイヌの持つ力や価値を語り、権利回復を励まし続ける著者。その思いを綴り、講演や対談を収録した最新刊だ。言葉は、確実に和人にも届いている。

著者 宇梶静江
出版 藤原書店
発行 2022年11月30日
価格 2420円(税込)

全文を読むにはログインしてください。

メールアドレス
パスワード
自動ログイン

新 北海道の本棚 バックナンバー

新 北海道の本棚 vol.30 2024年3月19日

ユキエとくま/つながろう、たたかう世界の先住民!

はかなく悲しくも、気付きに満ちた物語/アイヌの先住権を、今こそ読む

新 北海道の本棚 vol.29 2024年2月19日

木版画家・阿部貞夫の生涯/手島圭三郎全仕事 増補改訂版

記憶に留めたい芸術家の生涯/北の生き物を活写した版画家の作品総覧読む

新 北海道の本棚 vol.28 2024年1月15日

アイヌもやもや/利尻島から流れ流れて本屋になった

「共生」という前に読むべき本/読めばわかる面白さ。エッセイの名手誕生読む

新 北海道の本棚 vol.27 2023年12月18日

〈戦争法制〉を許さない北の声/釧路湿原の文学史

戦争をしない思い、これからも/土地の記憶と文学の記録読む

新 北海道の本棚 vol.26 2023年11月20日

ウイスキーと風の味/新装版 知りたい北海道の木100

ウイスキー愛に溢れた凄い本/樹木を知るための最適な入門書読む

新 北海道の本棚 vol.25 2023年10月16日

海のアイヌの丸木舟/ユネスコ世界遺産登録記念 北の縄文世界と国宝

失われた権利回復の軌跡/縄文ファン必携の重要書籍読む

新 北海道の本棚 vol.24 2023年9月19日

北海道 大地の理(ことわり)/北千島アイヌ民族の記録

今こそ生かしたい道政の軌跡/歴史に留める貴重な書物読む

新 北海道の本棚 vol.23 2023年8月21日
新 北海道の本棚 vol.22 2023年7月18日

北海道旅事典/≪農都共生ライフ≫がひとを変え、地域を変える

北海道の旅のあれこれを凝縮/道内でも実践される期待の動き読む

新 北海道の本棚 vol.21 2023年6月19日

揺らぐ大地/アイヌの時空を旅する

純粋でまっすぐな4つの愛の物語/アイヌ民族の足跡を全身でたどる紀行読む

新 北海道の本棚 vol.20 2023年5月16日

借りた場所、借りた時間/高齢者と協働する地域学習プログラム集

深い取材と思索が濃縮された現代人への道しるべ/博物館の可能性拡げる秀逸な試み読む

新 北海道の本棚 vol.19 2023年4月18日

文政四年の激震〈相馬大作事件〉/アイヌ力よ!~次世代へのメッセージ~

近世北海道史の基層に切り込む/同朋への応援の声、上げ続ける読む

新 北海道の本棚 vol.18 2023年3月20日

たぬきの冬/スープカレー本

科学エッセイの名著、待望の復刊/ついに出たスープカレー本の決定版!読む

新 北海道の本棚 vol.17 2023年2月20日

先住民族アイヌを学ぶ/炭鉱町の少年

対話による学びの貴重な記録/記憶に留めたい産炭地の生活を活写読む

新 北海道の本棚 vol.16 2023年1月16日

アイヌ民族21の人物伝/増補改訂版 札幌の地名がわかる本

今を生きるアイヌにつながる人々/地名からさっぽろ史をたどる良書読む

新 北海道の本棚 vol.15 2022年12月19日

ふぞろいなキューリと地上の卵/ロシア近現代史

食と農を見直す格好の書/今こそ学びたい隣国ロシアの歴史読む

新 北海道の本棚 vol.14 2022年11月21日

ほっかいどう図書館物語 明治・大正期/おいしい北海道米ができるまで

図書館は地域発展の礎/北海道の米作りの歴史と「いま」がわかる!読む

新 北海道の本棚 vol.13 2022年10月17日

「銀河鉄道の夜」の謎を解く/日本怪異妖怪事典 北海道

宮澤賢治作品研究に独自の視点/北海道に伝承する怪異妖怪を総覧読む

新 北海道の本棚 vol.12 2022年9月20日

北海道が生んだ九人の横綱/[きのとや]の挑戦

戦後の北海道を元気づけた横綱たちの素顔/開拓者精神を体現した一代記読む

新 北海道の本棚 vol.11 2022年8月15日

シマフクロウ 家族の物語/いのちのふね

研究生活32年の結晶/新たな才能の開花を目の当たりに読む

新 北海道の本棚 vol.10 2022年7月19日

終わりなきタルコフスキー/百貨店!

精緻な作品分析で、監督が隠したものを探る/北海道の百貨店の歴史を深掘り!読む

新 北海道の本棚 vol.9 2022年6月20日

アイヌ民族 27の昔話/写真が語る 札幌市の100年

アイヌ文化を深く理解できる昔話集/見ごたえある市制100年記念写真集読む

新 北海道の本棚 vol.8 2022年5月16日

三浦綾子論 -その現代的意義-/もっと知りたいアイヌの美術

生誕百年、今も読み継がれる秘密/アイヌ文化の理解へ、絶好の入門書読む

新 北海道の本棚 vol.7 2022年4月18日

北海道遺産完全ガイド/さっぽろ燐寸ラベルグラフィティー

67件の北海道遺産を豊かなビジュアルで総覧/札幌の文化と風俗と歴史が凝集した小宇宙読む

新 北海道の本棚 vol.6 2022年3月22日

古代キリスト教研究論集/完本 アイヌの碑

新約聖書の常識に挑む、意欲的論考集/いまこそ読みたい待望の古典的名著の復刊読む

新 北海道の本棚 vol.5 2022年2月21日

世界凹み旅/がんの「語り」

彫刻家と恋人の二人旅そして、作品の軌跡/がん体験を未来に役立てる読む

新 北海道の本棚 vol.4 2022年1月17日

絢爛たる詩魂/アイヌから見た北海道150年

大正ロマンを地で生きた詩人の発掘/未来を指し示す光の言葉たち読む

新 北海道の本棚 vol.3 2021年12月20日

アーバン・ベア/林多美子歌集 青韻

ヒグマの生態や変化、街への出没理由と解決策を探る/色彩豊かで多様な韻律、朝日歌壇選者の到達点読む

新 北海道の本棚 vol.2 2021年11月16日

人生の成就/朝鮮人「徴用工」問題を解きほぐす

レイ・ブラッドベリやハリイ・ハリスンを感じさせる好著/今につながる問題、まず事実を直視しよう読む

新 北海道の本棚 vol.1 2021年10月18日

佐藤庫之介書論集 書の宙へ/〈沈黙〉の自伝的民族誌

書道作品を批評するとはどういうことか?/アイヌでも和人でもない苦悩の10年間の結晶読む

先頭へ戻る