ロシアによるウクライナ侵攻が泥沼化し2年、中東ではハマスによるテロ攻撃に反応したイスラエルがガザ市街地への非人道的な地上侵攻と空爆を繰り広げている。「戦争」。結局最も傷つき、将来にわたる修復不能な精神的ダメージを被るのは、いつも子どもや弱者だ。あの安保法制改正は日本の平和を脅かすだけでなく、日本が憲法を旗印に「恒久平和」に向けた姿勢を持つ国だという説得力をも削いでしまった。この記録は、それでも平和憲法の理念を堅持し体現し続けるべく未来に託す、市民の思いである。
編者 高崎暢
出版 寿郎社
発行 2023年7月31日
価格 4950円(税込)
釧路湿原。緑豊かな自然の宝庫、作物の育たない不毛な大地、人を寄せ付けない厳寒の原野…。人がこの地に抱くイメージは実に多様だろう。遠いアイヌの記憶と伝説、開拓進展とともに中央から訪れる文人たち、釧路が都市機能を備えていくなかで冬の季節だけを過ごした啄木、タンチョウと阿寒国立公園指定で自然に目が向けられた昭和初期、そして原田康子をはじめとする戦後文学の豊穣と、平成令和の桜木紫乃に続く女流文学の系譜まで、著者は膨大な作品を丁寧に辿り、一冊の地域文学史を完成させた。
著者 盛厚三
出版 藤田印刷エクセレントブックス
発行 2022年8月14日
価格 2200円(税込)